概要
栄養科の運営
入院食は治療の一環として位置づけており、医師の指示により症状に合わせた食事を提供する事で、疾病の早期回復・合併症の予防を図り、患者に寄り添う栄養サポートをしています。
個々の栄養管理を行うために、診療科別に担当管理栄養士を配置して、栄養状態に応じた栄養プランの作成・実施し、チーム医療に参加しています。
また、食事の楽しみの面では、年25回程度の行事食、季節食を取り入れています。
給食業務は、外部委託しており、患者さん個人にあった食事内容を、食品衛生、嗜好、調理・盛り付け等に配慮した食事提供を努めています。
入院・外来の栄養食事指導では、日常の食生活の聞き取りを行い、継続可能な支援を行っています。
方針
<栄養科の理念と基本方針>
済生の精神に基づき、院是の「心」を念頭に置き、お互いに協力し、各自の力を出し合い、患者さんへのサービス向上のための改善計画を持ち、実行します。
1. EBMに基づいた栄養評価・栄養プランの提案のできる、医療現場で求められる臨床管理栄養士を目指す。
2. 病状に合わせた食事を提供し、疾病治癒に有効で、安全・安心なフードサービスを提供する。
病院給食の目的
病院の食事は、疾病の治癒および治療効果を上げるために患者さん個人にあった食事内容を医師の指示の基に提供し、食品衛生、嗜好、調理・盛り付けに配慮し、患者のQOLの改善に努めることを目的とする。
展望・目標
栄養の世界では「腸が使えるなら腸を使え」が常識となってきました。なぜなら、免疫の90%は腸が担っているからです。「病院食だから美味しくなくても仕方ない」ではなく、美味しく食べて、治療のアプローチにつながるよう日々試行錯誤し、安心・安全・正しい給食の提供のために研鑽していきたいと思います。
診療体制
スタッフ人数 7名
業務内容
入院時の栄養管理
多職種連携にて入院時の栄養評価を行い、入院食の内容や口から食べることの困難な場合には経腸栄養剤の調整など、入院中の栄養計画や栄養状態の把握を含めた栄養ケア業務になります。
・身体測定や問診による栄養評価
・栄養ケアプランの作成・提案とケアの実施
・経腸栄養剤の投与プランの作成
・食事形態の調整、食物アレルギーなどの個人対応
・入院時、退院前の栄養食事指導
・入院食の説明
・入院食の献立作成
※嚥下調整食学会分類2021に基づき、嚥下状況に応じた食事形態の調整を行っています。
外来時の栄養指導
糖尿病や心・腎・肝疾患で長期にわたって食事療法を必要とする方に、普段の食生活や生活のスタイルから、具体的な食事の内容や食生活の方法をともに考え、継続可能な栄養指導を実施しています。
「食べて動く」日常生活では当たり前のことですが、入院した途端に機能しなくなる状況に出会うことも少なくはありません。食べるとは人を良くすること、食べることは生きること、栄養は全ての治療の基礎となります。
栄養不良の方はもちろんのこと、治療により食欲不振・喫食量低下した方のサポートをしています。
口から食べることが困難な場合、管を使用して鼻や胃から栄養剤の投与をします。栄養剤選択から投与方法など、栄養状態を把握したうえで、食事内容の調整をしています。
認定・資格
認定・資格 | 学会・協会 | 人数 |
病態栄養専門管理栄養士 | 日本病態栄養学会 | 1 |
静脈経腸栄養管理栄養士(TNT-D) | 日本栄養士会 | 2 |
日本糖尿病療養指導士 | 日本糖尿病療養指導士認定機構 | 1 |