9月19日、当院の講堂にてEMIS(広域災害・救急医療情報システム)の研修が加須保健所主催で行われ、11病院と5行政の合計28名が参加しました。

EMIS(イーミス)とは、厚生労働省が運営している広域災害・救急医療情報システムのこと。災害があった場合に医療機関の稼働状況など災害医療に係る情報を共有し、国・都道府県・保健所・市町村・消防機関・医療関係団体・医療機関間の情報ネットワーク化を図る。被災地域での迅速かつ適切な医療・救護に関わる各種情報を集約・提供を目的としたシステム。阪神・淡路大震災を契機として1996年から運用を開始、2025年4月1日に機能拡充し新に運用を開始しています。

始めに、厚生労働省DMAT事務局の方をお招きし、EMIS(広域災害・救急医療情報システム)の概要、EMISを利用するメリット、2025年4月1日にEMISが刷新されたため、機能拡充した点などをご紹介いただきました。

次に、DMATコーディネーターでもある循環器内科 木村医師より「医療機関における現状分析と課題の整理・活動方針の策定」と題し、災害医療の概要・災害医療体制の確立・被災医療機関の支援方法を解説しました。最後に、DMATコーディネーターでもある当院の災害対策室 奥野隊員より新しくなったEMISの操作方法などの研修を行いました。新しくなったEMISでは通常で使うEMISの他、違う環境で研修・訓練用のサイトが構築されており、災害モードで実際に訓練できるメリットがあります。災害があったと想定し、緊急時入力や詳細入力、医療機関モニターの見え方をお伝えしました。

新しいEMISの画面(右が通常画面・左が訓練用の画面)

有事の際に迅速にEMISを活用し災害医療を展開できるよう、当院でも職員にむけた研修を繰り返し行ってまいります。