済生会加須病院の循環器内科では、9月25日(水)に市民プラザかぞにて「第3回 心不全多施設ハートチームカンファランス」を開催しました。
3回目の開催となる今回は、加須市・久喜市・羽生市などの50名以上の医療スタッフ(病院医師・開業医・それぞれの施設の看護師・リハビリ技師・栄養士・薬剤師など)にご参加いただきました。前回までと同様に、「心不全」に関する様々な問題点や今後の解決方法を多くの医療機関の皆さまと共有することで、地域全体で心不全による重症化予防や入院の回避等を図ることを目指すものです。
講演では、当院の小野看護師(心不全療養指導士)より「心不全看護外来の取り組み」というテーマで、当院にて行っている心不全看護外来の取り組みやその連携の目標ついて講演しました。「心不全看護外来」は今年7月より開始した看護外来です。これは、当院で心不全の治療を行った患者さんを中心に療養支援を行ない、退院後も継続したフォローアップを行うものです。
また、久下おおた内科の太田院長より「開業医による心不全診療」というテーマで、開業医の視点からの心不全診療の取り組みや問題点、地域中核病院との連携方法の模索など多岐にわたる講演をいただきました。
今回は前回よりもさらにディスカッションパートを充実させ、病院としての多職種での急性期管理における取り組みやその問題点の共有、病院スタッフ・開業医スタッフ含めて、高齢者心不全患者さんに対する医療・介護を地域の特性も考慮した今後の方針の策定に関するディスカッションを主に行いました。さらに、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)として代表される心不全の最終段階で受ける医療やケアなど難しいテーマに関しても忌憚のないディスカッションで盛り上がりました。
今後も半年ごとに当カンファレンスを行う事により、さらに地域における急性期病院、回復期・慢性期病院、開業医のシームレスな連携を深めることにより、循環器診療を通じて地域医療に貢献してまいります。