済生会加須病院の循環器内科では、2023年10月2 日に植込型補助人工心臓(VAD:バド)に関する勉強会を行いました。

補助人工心臓(VAD:バド)は、様々な原因で重度の心不全状態に陥ってしまった心臓の代わりとして、血液循環を補助するポンプ機能を補う医療機器です。国内でも心臓移植を施行できない患者さんにDT(Destination Therapy:長期在宅補助人工心臓治療)適用となり実施基準に従い、DTとしてのVAD治療が行えるようになりました。

今回の勉強会は、当院に通院している重症心不全の患者さんが東京女子医科大学病院(2023年7月から実施施設)で植込型左室補助人工心臓(LVAD)の手術を受けたことがきっかけで行われました。退院後、VADを装着しながら在宅療養を行う上で、患者さんをサポートする存在が必要不可欠とされており、当院は緊急時対応や訪問看護、リハビリなどでサポートを行う予定です。

勉強会には、東京女子医科大学循環器内科医師、臨床工学士3名が講師を務め、当院からは医師や看護師、臨床工学士やリハビリ科スタッフ約30名が参加。患者さんの経過やドライブイン皮膚貫通部の消毒方法、抗凝固療法を含む服薬管理、急変時対応、VAD機器の管理方法などを解説いただきました。

当地域の患者さんにもこのような先進的な治療の選択枝をご提示することができるようになり、また植え込みを行った方ならびにそのご家族も安全にかつ生き生きとと生活ができるよう、当院としても充実したサポート体制を整えてまいります。