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特長

患者さんの退院後の生活を見据え、質の高く安心した医療を提供できるよう、様々なことに取り組んでいます。当科で担当する疾患の多くが悪性疾患(がん)で、胃がん・大腸がんならびに肝臓・胆道・膵臓がん手術のhigh volumecenter(多数例を手術する施設)となっています。当院は三次救急の指定病院となっており、多発外傷や複雑な損傷を伴う場合は他診療科との協力で緊急手術を行うこともあり、他診療科や看護師やコメディカルと連携を密に取りながら治療を行っています。

腹腔鏡の手術は、従来の開腹手術と比べると体に対する負担が小さく術後の回復が早いのが大きな特徴です。胆石・胆嚢炎、鼠径ヘルニア、虫垂炎では腹腔鏡下手術大幅に取り入れています。また、2022年に導入したロボット支援手術「ダビンチ」の手術数も飛躍的に増加してきており、より体に負担の少ない高度な医療を提供しています。手術が必要であると判断された患者さんは、その背景や症状、病気の進行度に応じて術後の生活を考えつつ治療法を検討し、ご本人やそのご家族と相談、同意を得て治療方針を決定しています。

代替テキストのテストです。
胃のオペ写真がはいります
  • 年間約500件の豊富な手術症例があります
  • 腹腔鏡手術を積極的に導入しています(各種がん、胆石症、虫垂炎、鼠径ヘルニアなど)
  • ロボット支援手術 「ダビンチ」 にも対応しています(結腸がん、直腸がん)
  • 急性胆嚢炎、腸閉塞、腹膜炎などの急性腹症にも対応しています


手術支援ロボット「ダビンチ」について

2022年6月の新築移転とともに手術支援ロボット「ダビンチ」を導入しています。患者さんのからだに5-12mmの小さな穴をあけ、ロボット専用の手術器具(内視鏡・メス・鉗子)を動かして行う内視鏡手術です。当科では、3名の医師が執刀医としての資格を持っており、結腸がん・直腸がんに対して積極的に取り入れています。今後は、胃や肝胆膵の領域、鼠径ヘルニア根治術においてもダビンチ手術を導入していきたいと考えています。

当科では従来より胆石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術を多数行ってきました。最近では肝胆膵悪性疾患にも積極的に取り組んでいます。高難度症例に関しては関連施設である慶應義塾大学病院から手術支援を受け、合同手術を行っています。また当院外科の特色である腹腔鏡手術を今まで培ったノウハウを生かして肝胆膵悪性疾患に対しても積極的に取り入れており、腹腔鏡下肝切除術(肝臓内視鏡外科研究会)・腹腔鏡下膵切除術(膵臓内視鏡外科研究会)の全国登録施設となっています。このような取り組みにより肝胆膵悪性疾患の手術は徐々に増加傾向で、今後さらなる症例の増加にむけて努力をしております。再発率の高い肝胆膵疾患ですが、術前の詳細な画像シミュレーションに基づいた徹底したリンパ節郭清を行っており病気の根治、予後向上を目指しています。

  • 胆石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術を多数実施しています
  • 肝胆膵悪性疾患にも積極的に取り組んでいます

大腸がんは当科の全手術症例のなかで最も多い悪性疾患(がん)です。高い確率でがんを根治できるよう、術前術後の化学療法にも力を入れており、腹腔鏡手術やロボット支援手術「ダビンチ」など患者さんの負担が少ない治療を積極的に導入し、患者さんの生活の質(QOL)を重視した治療方針を提示します。肛門に近い下部直腸がんでは、できる限り自然肛門を温存して術後のQOLを向上させることができるよう取り組んでいます。また、やむを得ずにストーマを造設した場合の患者さんに対しては皮膚・排泄ケア認定看護師を中心にストーマケアを行なっており、ストーマ外来では退院後の継続的なストーマ治療やご相談に対応しております。

  • 患者さんの負担が少ない治療を積極的に導入しています
  • 皮膚・排泄ケア認定看護師と連携し、ストーマケアにも力を入れています

胃がん手術は、ピロリ菌除菌、ESDの普及で全国的に年々減少傾向ですが、がん死亡数は2020年の全国統計で肺がん、大腸がんに次いで第3位です。当科でも大腸がん、乳がんに続いて3番目に多い悪性腫瘍手術となっています。早期がんに対しては消化器科と連携しながらESDを行いつつ、手術症例に関しては積極的に腹腔鏡手術を導入しています。進行がんに対しては正確に病期診断を行ったのちに、化学療法、手術を組み合わせた集学的治療で治癒を目指していきます。当院は、日本胃癌学会の施設認定Bに認定されています。

  • 早期の胃がんは消化器内科と連携しながら治療を行います
  • 手術症例は、腹腔鏡手術を積極的に導入しています

当科ではバスキュラーアクセス専門の外科医が在籍しており、 腎不全の患者さんに対するバスキュラーアクセス作製、シャントPTA(経皮的血管形成術)を行っています。20223年度はバスキュラーアクセス関連手術(内シャント・動脈表在化・人工血管など)XXX 件、シャントPTA(経皮的血管形成術)XXX 件です。 大切なシャントを長期間使用するため、腎臓内科とも連携しシャント狭窄・閉塞の早期発見と治療に努めています。

  • 腎不全の患者さんへバスキュラーアクセス作製、シャントPTAを行っています
  • 腎臓内科とも連携しシャント狭窄・閉塞の早期発見と治療に努めています

当科は、一般社団法人NationalClinicalDatabase(NCD)の外科手術・治療情報データベース事業に参加しております。この事業は、日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

主な対応疾患・治療

大腸は、全長約2メートルの下部消化管の一つで、小腸から大腸になる部分から盲腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸と続きます。大腸粘膜のあるところならどこでもがんができますが、日本人ではS状結腸がんと直腸がんが多いのが特徴です。また、結腸がんの罹患率は50歳代から増加しはじめ、男性の方が女性より多くなっています。また、良性の大腸ポリープが悪性になる場合と、いきなり悪性の腫瘍として現れる場合があることが分かってきました。結腸がんが他臓器のがんと違うのは、治癒率が約80%と高く、治りやすいがんといえます。

さらに詳しくみる「大腸がん(結腸がん)」

▼当院の実施可能な治療内容

内視鏡手術

ロボット支援手術「ダビンチ」

化学療法

大腸は大きく結腸と直腸に分けられ、直腸は「直腸S状部」「上部直腸」「下部直腸」に分けられます。直腸がんは大腸がんのうち約40%を占めているともいわれています。直腸がんによる手術は、ロボット支援手術「ダビンチ」が主流となっています。患者さんの負担が少ない治療を積極的に導入し、患者さんの生活の質(QOL)を重視した治療方針を提示します。

さらに詳しく見る「大腸がん(直腸がん)」

▼当院の実施可能な治療内容

内視鏡手術

手術支援ロボット「ダビンチ」

化学療法

胃がん・食道胃接合部がん

以前はC型肝炎やB型肝炎、アルコール性肝炎が原因の大半でしたが、最近はメタボリック症候群と関連の深い、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)や原因不明の肝細胞がんが増えています。体の複数の箇所でがんが同時にまたは異なる時期に発生する状態(他中心性発生という)で、再発率が高いことが特徴です。繰り返して治療が必要となることが多くなります。治療の選択肢は多く、手術、焼灼治療(ラジオ波)、肝動脈塞栓療法(TACE)、化学療法、免疫療法などがあります。

▼当院の実施可能な治療内容

手術(開腹/腹腔鏡)

焼灼治療(ラジオ波)

肝動脈塞栓療法(TACE)

化学療法

免疫療法

膵がんは膵臓にできるがんのことで、多くは膵管の細胞から発生します。年々増加傾向で、30年間で10倍以上に増えました。進行が早いため、治療が難しいがんとして知られており、速やかに検査・治療が必要となります。診断技術の向上、手術手技の習熟、新規化学療法の開発などで、徐々に治療成績は上がってきています。

▼当院の実施可能な治療内容

手術

化学療法

内視鏡的胆道ステント留置術

経皮胆道ステント留置術

胆汁の流れ道である「胆管」に発生するがんです。塩素系有機洗浄剤を長年使ってきた印刷工場で発生することで有名です。胆管は肝臓から始まり、十二指腸に注ぎます。がんが出来た場所によって、手術は肝切除、膵切除、肝膵同時切除など様々です。最近は、化学療法や免疫療法の発達も目覚ましいです。

▼当院の実施可能な治療内容

手術(開腹/腹腔鏡)

化学療法

免疫療法

内視鏡的胆道ステント留置術

経皮胆道ステント留置術

食生活の欧米化や高齢化により胆石は増えています。10人に1人は胆石保有者といわれ、そのうちの7割以上は、「コレステロール過多」です。胆石保有だけで症状がない場合、手術は必要ありません。胆石発作、胆嚢炎、胆管結石、胆嚢腺筋症(胆嚢の壁が厚くなった状態)など併発する場合は手術の適応です。手術は腹腔鏡下胆嚢摘出術を行います。炎症が高度で手術の困難が予想される場合や、高齢で全身麻酔が厳しい場合は、禁食と抗菌薬投与による、「保存的治療」が行われます。保存的治療で軽快しない場合は、超音波で胆嚢をみながら針を刺して感染した胆汁を体外に抜く「経皮経肝胆嚢ドレナージ(PTGBD)」を行います。

▼当院の実施可能な治療内容

手術

経皮経肝胆嚢ドレナージ(PTGBD)

虫垂炎

肛門内や肛門出口近くの血管や結合織からなる柔らかい組織(クッション)が肥大化して出血や脱出などの症状を呈する状態になったものです。

痔核は、直腸側の「内痔核」と肛門皮膚側の「外痔核」に分けられます。

  • 痔核の症状は、主に出血(新鮮血)・疼痛・脱出・腫脹・かゆみ・粘液漏出です
  • 内痔核の症状は、出血・脱出,外痔核では疼痛の症状が多くみられます

治療としては保存療法(外用薬、内服)と手術療法があります。まずは軟膏治療を行い、改善が乏しい場合は手術を選択します。

肛門周囲膿瘍は、肛門内より発生し肛門や直腸周囲に進展した膿のたまりのことで、それが自潰して排膿または切開して排膿されると、その多くは線維化して肛門の内側と外側でトンネルを形成し痔瘻(じろう)となります。肛門周囲膿瘍の初期症状は、肛門周囲に突然起こる疼痛・発赤・腫脹です。痔瘻になると持続的な膿の排出や間欠的な肛門周囲の腫脹と圧痛がみられます。肛門周囲膿瘍は排膿させることが必要で、緊急での切開・排膿を要します。肛門周囲膿瘍の約30数%が痔瘻に移行し、痔瘻の場合は手術が必要となります。

肛門の皮膚が切れてしまった状態のことで、いわゆる「切れ痔」といわれている疾患です。症状は排便中および排便後に出現する肛門痛が特徴的で、排便後に数時間続くこともあります。治療は保存療法と手術療法があり、保存療法は肛門の衛生を保つこと、食事指導(便秘や下痢対策)、外用薬の投与などを行います。保存療法で改善がみられない場合は手術が必要となります。

直腸が肛門から脱出する疾患です。高齢の女性に多く、便秘や排便時のいきみが誘因となります。脱出に伴う症状として肛門痛、出血、便失禁、便秘、粘液排出などがみられ、治療は手術が必要となります。手術は経肛門的手術と経腹的手術(腹腔鏡手術)があり、年齢や症状、全身状態を考慮し選択します。

鼠径ヘルニア

慢性腎臓病は、糖尿病や高血圧などの生活習慣病や慢性腎炎、加齢などさまざまな原因で腎機能が低下し体内の水分や老廃物のコントロールができなくなる病気です。尿にタンパク質が混じるようになり、この状態が長く続くと、糸球体が少しずつ壊れていき、十分に尿をつくることができなくなってしまいます。その結果、余分な水分や塩分、老廃物が体内に蓄積されてしまいます。血液透析・腹膜透析・腎臓移植術などを行います。血液透析を行う場合はバスキュラーアクセスという手術が必要です。

さらに詳しくみる「バスキュラーアクセス」

各種実績

指標 2021年度 2022年度 2023年度
外来患者数 12,004 7,934 7,702
入院患者数 658 601 755
平均在院日数 11.9 11.4 10.3

上部消化管(胃・十二指腸)

術式 手術件数
開腹 腹腔鏡 合計
胃全摘 6 6
胃切除 5 9 14

下部消化管(大腸)

術式 手術件数
開腹 腹腔鏡
(ダビンチ)
合計
結腸切除 22 41(14) 63
直腸切除 7 28(10) 35

肝胆膵脾

疾患名 手術件数
開腹 腹腔鏡 合計
肝臓疾患 9 6 15
胆嚢・胆管疾患 17 90 107
膵臓疾患 6 1 7
脾臓疾患 1 1 2

バスキュラーアクセス

術式 手術件数
内シャント造設術 61
人工血管バイパス術 7
CAPDカテーテル留置 1
長期留置透析カテーテル挿入 6
バスキュラーアクセス関連手術 90
シャントPTA 492
バイアバーン(Stent Graft) 3
IN.PACT(DCB) 12

その他

疾患名 手術件数
開腹 腹腔鏡 合計
虫垂炎 32 32
鼠径ヘルニア 124 59 183
痔(痔核・痔瘻・裂肛) 25 25

  2021年度 2022年度 2023年度
21 19 33
結腸     70
直腸     55
肝臓 7 4 10
胆嚢・胆管 5 5 8
膵臓・脾臓 6 0 18

Gastritis cystica profunda in an unoperated stomack mimicking a pyloric submucosal tumor and causing anorexia: A case report and literature review. Medicine,2024,103(13) e37652,Shimizu S

Laparoscopic resection for appendiceal mucocele secondary to endometriosis: A case report. Medicine,2023,102 (47) e36277,Hara H

CT検査にて術前診断可能であった横行結腸間膜裂孔ヘルニアの1例,日本腹部救急医学会雑誌,2023,43(7),武藤 靖英

虫垂粘液腫を呈した虫垂子宮内膜症に対して腹腔鏡手術を施行した1例,(筆頭演者)原 仁司,第36回日本内視鏡外科学会総会(2023年12月、横浜)

SANTとの鑑別が困難であった脾炎症性偽腫瘍の1例,(筆頭演者)清水 誠仁,第36回日本内視鏡外科学会総会(2023年12月、横浜)

外鼠径ヘルニアと外膀胱上窩ヘルニアの併存に対し腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)を施行した2例,(筆頭演者)武藤 靖英,第36回日本内視鏡外科学会総会(2023年12月、横浜)

地域中核病院におけるロボット支援下結腸癌手術の短期成績,(筆頭演者)木戸 知紀,第36回日本内視鏡外科学会総会(2023年12月、横浜)

横行結腸癌術後に発症した肺動脈塞栓と上腸間膜静脈血栓症の1例,(筆頭演者)清水 誠仁,第85回日本臨床外科学会総会(2023年11月、岡山)

脳膿瘍治療のセフトリアキソンによる成人偽胆石症の1例,(筆頭演者)武藤 靖英,第85回日本臨床外科学会総会(2023年11月、岡山)

虫垂穿孔により腸腰筋膿瘍および大腿部膿瘍をきたした1例,(筆頭演者)木戸 知紀,第78回日本大腸肛門病学会学術集会(2023年11月、熊本)

CT検査にて術前診断可能であった横行結腸間膜裂孔ヘルニアの1例,(筆頭演者)武藤 靖英,第59回日本腹部救急医学会総会(2023年3月、沖縄)

大細胞型胃内分泌細胞癌の1例,(筆頭演者)原 仁司,第95回日本胃癌学会(2023年2月、札幌)