アデノウイルス感染症について

アデノウイルスは、多様な型があり、感染する体の場所によって様々な症状を引き起こします。

  • 咽頭炎、扁桃炎(1,2,3,4,5,7 型)
  • 咽頭結膜熱(主に 3 型)
  • 流行性結膜炎(8,19,37 型)
  • 急性胃腸炎(31,40,41 型)
  • 肺炎(3,7,21 型)

潜伏期間

大体 5~7 日程度です。感染経路は唾液や便、目やになどから直接感染します。

症状

多くは発熱、咳、鼻水、喉の痛みなどです。ウイルスの種類によっては目が赤くなったり、眼脂が見られ、嘔吐や下痢の胃腸炎症状もでます。扁桃炎の場合は、扁桃線のところに白い膿がつくのも特徴です。

検査・治療

検査

綿棒で咽頭、眼脂(目やに)をこすり、アデノウイルスがいるかどうか検査します。大体 15 分くらいで結果がでます。血液検査では白血球や CRP(炎症反応)が高くなることがあります。

治療

アデノウイルスに直接効く薬はないため、高熱が続くときは解熱薬や二次感染を防ぐために抗生物質が処方されるなどの対症療法がとられます。目やにがひどいときには点眼薬なども使用します。

予防の方法

  • 目やに・唾液・便から感染するため、タオルや洗面器、洗濯は家族と別にします
  • おむつ替えの後は石鹸でよく手を洗って下さい
  • アデノウイルスは、55度以上30分の加熱またはキッチンハイターへ2時間のつけおきで消毒可能です

ウイルスの排泄は発症 3 日前から始まり、眼、咽頭からは 2 週間、便からは 3~4 週間と長期にわ
たります。咽頭結膜炎や流行性角結膜炎では出席停止になります。集団生活へも復帰はかかりつけ
医と相談して下さい。

アデノウイルス感染症になった場合、のどが痛くて水分や食事が思うように取りにくくなります。喉ごしのよい物や刺激の少ない物を選んであげましょう。