難治性下肢潰瘍とは

潰瘍が、様々な原因によりなかなか治らず、時には悪化する場合があります。これを「難治性潰瘍」と呼び、足の皮膚の一部が欠損し、2週間以上経っても改善しない状態です。

どうしてこうなってしまうの?「主な原因は3つ」

足の傷が治らない主な原因は大きく3つに分類されます。

外見からは同じように見える傷でも治療法は全く異なります。それどころか判断を誤れば治らないどころか、かえって増悪することもあるので注意が必要です。

① 動脈性(虚血性)潰瘍

 動脈硬化により動脈の流れが悪く、潰瘍ができるもの

  • 靴ずれ、深爪がなかなか治らない・・・
  • 足の指先が黒く変色している・・・

 ▶ 当院の難治性下肢潰瘍外来では、「動脈性(虚血性)潰瘍」の治療を行っています

 糖尿病による感覚・運動・自律神経障害のため、潰瘍ができるもの

  • 足指の変形、偏平足・・・

 下肢静脈瘤などにより静脈の流れが悪く、潰瘍ができるもの

  • 足のかゆみ、むくみがある・・・
  • 主にすねの1/3の皮膚に色素が沈着し硬くなる・・・

動脈性(虚血性)潰瘍について

動脈性(虚血性)潰瘍はどうしてなってしまうの?

動脈性(虚血性)潰瘍が起こってしまうのは「動脈硬化」が関係しています。

血管の壁にアテローム(粥腫)が形成されることで、血管内が狭くなり、血液が流れにくくなります。血流が減ると栄養が行き渡らず、その先にある臓器の働きが低下してしまいます。これが動脈硬化です。

動脈硬化は全身の血管に起こり、様々な病気の原因となります。例えばよく聞く『脳梗塞』は、脳に血液を届けている頸動脈の動脈硬化により引き起こされます。一方で足の動脈で動脈硬化が進むと、下肢閉塞性動脈疾患になってしまいます。

動脈性(虚血性)潰瘍は、こんな人がなりやすい!

  • 高血圧
  • 高脂血症
  • 糖尿病
  • 腎不全
  • 禁煙

65歳以上・50歳以上で、糖尿病もしくは喫煙歴有の方は特にハイリスクです。

下肢閉塞性疾患になったらどうなるの?

歩行困難から始まり、足の切断になることも・・・
足の切断や生活の質の低下を避けるためには、早期発見し、早期に治療することが大切です。

当院での治療方法

当院では
カテーテル治療(EVT)を行っています

下肢閉塞性動脈疾患は血行再建によって血流不足を改善することが重要です。当院ではカテーテル治療専門医によるEVTを実施し、患者さんへ負担軽減につなげています。

カテーテル治療は、脚の付け根にある動脈から細かい管を入れ、バルーンやステント(網目状の金属)で広げて血流をよくする治療法です。局所麻酔による穿刺のみで、体への負担が少なく、早期の社会復帰が可能となるメリットがあります。バイパス術が困難と判断された患者さんにも可能であることから、現在最も注目されている分野であり、当院でもカテーテル専門医によるEVTに積極的に取り組んでいます。

当院では下肢閉塞性動脈疾患に関するガイドラインに基づき、創傷治癒を専門とした形成外科医とともに個々の患者さんに対して適切な治療方針を決定しています。

専門外来「難治性下肢潰瘍外来」のご案内

当院では難治性下肢潰瘍の治療経験を積んだ、末梢血管治療の専門医師が担当いたします。

始めは「小さな傷」でしかなかったものが、ひとたび重症化すると下肢切断やその後の生命にも大きく関わるケースがあります。

たくさんの方に難治性下肢潰瘍を知っていただき、病気の早期発見につなげていきたいです。さらに、地域における医療の質向上に貢献できればと考えています。

新井 清仁

循環器内科副担当部長
埼玉医科大学病院形成外科客員講師

<専門分野>
心血管カテーテル・インターベンション

<認定資格>
・日本内科学会認定内科医
・日本循環器学会専門医
・日本心血管インターベンション治療学会専門医

毎週水曜日(午前・午後)
毎週金曜日(午後)

※水曜日は「形成外科(非常勤医師)」が担当します。

受診される場合は、事前の予約が必要です(難治性下肢潰瘍の外来予約をしたいとお伝えください)

TEL:0480-70-0888(代)

※ガイダンスは「1」を押してください(地域連携担当へつながります)
※電話での受付時間は、月~金曜日 9:00~17:00

難治性下肢潰瘍外来の詳細