当院の特徴
地域医療と健康を守る
済生会加須病院の5つの特徴をご紹介します。
救命救急
済生会加須病院は二次・三次救急を担い、
重篤患者への対応を強化し、地域に貢献します。
当院は、2022年6月の移転と同時に「救命救急センター」に指定されました。県内で11か所目、利根保健医療圏ではじめての救命救急センターです。入院を要する二次救急をはじめ、急性心筋梗塞や脳卒中・重度の外傷などの三次救急を専門としており、救急医療の最後の砦として救急患者を24時間体制で受け入れます。
救命救急センターの設備
救命救急センターでは、多様な重症度の病態に対応しています。センター内には、救急外来やCT、血管撮影室があり、超急性期の重症例に対応する集中治療室(ICU)8床、病状の安定後に総合医療を提供するための高度治療室(HCU)12床を備えています。
救命救急センターはこちらワークステーション型ドクターカー
2023年9月1日より常駐型救急ワークステーション(救急隊)との連携を図り、ワークステーション型ドクターカーの運用を行っています。消防署が所有する救急車(高規格救急車)に必要に応じて当院の医師・看護師が同乗して、救急現場に出動することで、緊急度や重症度の高い患者さんを病院外で早期に診療開始ができ、救命率の向上や後遺症の軽減が期待できます。
ドクターカーの目的
- 医師による、医療介入・決定的治療までの時間短縮
- 救急隊では不可能な高度な医療の提供
- 治療方針決定の前倒し
常駐型救急ワークステーション
救命救急センター内には、埼玉県内初となる常駐型救急ワークステーションを併設しています。埼玉東部消防組合の救急隊が常駐しており、搬送の短縮により救急患者の救命率の向上につなげます。さらに、当センターの医師による救急救命士の実習や教育も行っており、医師・看護師から重症者の観察力の向上を目的に臨床実習の場を救急隊へ提供。現場での実戦に活かしてもらい、地域における救急の底上げを図ってまいります。
高度医療
先進的な医療機器と医療技術で
地域医療の拠点としての役割を果たします。
地域医療の拠点としての役割を担うために、手術支援ロボット「ダビンチ」や高性能X線撮影装置と手術室を組み合わせた「ハイブリッド手術室」を2022年6月の新築移転とともに新たに導入しました。開胸や開腹手術に比べて患者さんへの負担が少なく、安心して手術を受けていただけます。さらに、外科・心臓血管外科・脳神経外科などの医療体制も強化され、今まで以上に質の高い医療を提供することで、地域医療における役割を果たします。
手術支援ロボット「ダビンチ」
手術支援ロボット「ダビンチ」は、アメリカIntuitive Surgical社が開発した最先端の手術支援ロボットです。患者さんのからだに5-12mmの小さな穴をあけ、ロボット専用の手術器具(内視鏡・メス・鉗子)を動かして行う内視鏡手術です。そのため、開腹手術などの一般的な手術に比べて、患者さんの身体に係る負担が少ないことが特徴で、さらに従来の腹腔鏡手術に比べて、細やかな操作や手振れが補正されるため、精密な手術操作が可能となります。当院に導入した「ダビンチXi」は第4世代にあたる最新鋭機です。
手術支援ロボット「ダビンチ」ハイブリッド手術室
手術室に心臓血管造影の放射線透視装置(X線撮影装置)と特殊な手術用ベッドが設置されており、これまで血管造影室で行っていた血管内治療と外科的手術を同時に行うことができます。血管内治療だけでは対応困難な場合に、そのまま外科的処置を追加施行することでより安全、確実な治療を行うことが可能です。精密で立体的な画像を見ながら手術することができ、手術時間の短縮や出血量の減少、入院期間の短縮など患者さんの身体への負担も少ない治療が行えます。
一次脳卒中センター(PSC)
地域で発生した急性期脳卒中に対し、24時間365日体制で血栓回収療法を行っています。血栓回収療法に対応できない医療機関からの患者さんも常時受け入れ、PSCの中心となることで地域の脳卒中急性期診療の中核を担います。さらに、脳卒中の患者さんやそのご家族が安心して生活できるよう、療養の支援や情報提供も行っています。急性期脳卒中治療の一層の充実を図り、地域医療の貢献に努めます。
済生会
済生会は、1911年から医療・保健・福祉を展開する
日本最大の社会福祉法人です。
済生会は、医療によって生活困窮者を救済しようという明治天皇のお言葉(済生勅語:恵まれない人々のために施薬救療し、済生の道を弘めるように)に基づき、1911年(明治44年)に設立しました。以来今日まで、社会情勢などの変化に伴う幾多の変遷を経ながらも、済生会は「済生」の心を受け継ぎ、保健・医療・福祉の充実・発展に必要な諸事業に取り組んでいます。戦後、1951年(昭和26年)に公的医療機関の指定、1952年(昭和27年)に社会福祉法人の認可を受け、⽇本最⼤の社会福祉法⼈として東京に本部、40都道府県に⽀部を置いて活動しています。
済生会全体(令和4年度)
403施設 434事業
主な施設
- 病院:81施設
- 介護老人保健施設:28施設
- 特別養護老人ホーム:54施設
無料低額診療事業
済生会では、生活困窮者を医療で救済する「施薬救療」を目的に、病気やけがにより生計困難をきたす恐れのある方、経済的理由により必要な医療を受けることができない方を対象に医療費を免除または減額する「無料定額診療事業」を行っています。詳しくは入退院支援センターまでお問い合わせください。
入退院支援センターはこちらなでしこプラン(生活困窮者支援事業)
済生会全体の事業として2010年より「なでしこプラン」を展開しています。ホームレスやDV被害者、刑務所出所者、外国人など医療・福祉サービスにアクセスできない人たちを対象に訪問診療、健康診断、予防接種などを無料で行う事業で、事業名の「なでしこ」は本会の紋章に由来しています。当院では以下の事業を行っています。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、一部事業を休止しています。
- ダルク健診
- 薬物依存症における問題をサポートする施設「ダルク施設」にて無料健診を実施。この健診を通じてC型肝炎の疾患が見つかり治療につながったケースもあります。
- 刑余者支援
- 県内の更生保護施設にて入所者などに対する無料健診を実施。
災害拠点病院
地震・津波・台風などの災害発生時に災害医療支援を行い、
傷病者受入や医療救護活動などを中心に行います。
当院は、地震・津波・台風などの災害発生時に災害医療支援を行う「災害拠点病院」に指定されています。災害が発生した際の傷病者受入や医療救護活動などを中心に行います。大規模災害などの現場に急行する災害派遣医療チーム「DMAT」も編成しており、近隣医療機関や行政などを交えた大規模災害訓練も実施しています。また、当院は免震構造になっているため、地震に強い病院です。
災害派遣医療チーム(DMAT)
DMATは医師、看護師、医師・看護師以外の医療職および事務職員などで構成される災害派遣医療チームです。大規模災害や多傷病者が発生した事故現場など、多くのけが人の発生が予測される場合に派遣されます。現場の医療だけでなく、被災地の病院機能の維持・拡張支援、被災者の広域医療搬送など、専門性を活かした多岐にわたる医療的支援を行います。定期的な災害訓練にも参加し、災害急性期に活動できる機動性を持った専門的なトレーニングを受けています。
免震構造
当院は、免震構造を採用した建物です。免震構造は「免震層」と呼ばれる特殊な層を地面と建物の間に作り、建物の特性に合わせた「免震装置」を組み合わせます。当院では4種類の免震装置を使用し、強い地震が来た際も建物の内部ではゆったりとした揺れとなります。建物のダメージなどが抑えられ、地震後も継続して医療を提供できます。
臨床研修
すぐれた医師の育成に注力し、
地域医療へ貢献します。
当院は、厚生労働省指定の臨床研修指定病院であり、初期臨床研修2年間を通して医師として求められる知識・診断能力などの能力を養う場を提供しています。さらに、初期臨床研修を終えた後の専門医資格取得のための専攻医プログラムもあり、内科・整形外科・救急科の基幹施設となっています。最終的にすぐれた医師を育成することで、地域医療へ貢献していきます。
臨床研修センター
臨床研修センターでは、主に初期臨床研修とその後の専門研修の統括管理、教育指導および研修生活のサポートを行います。多くの指導医、高度な医療技術などさまざまな設備を整えた恵まれた環境のもと、充実した研修になるよう、プログラムの作成や支援体制の強化を図っています。
初期臨床研修プログラム
初期臨床研修医は、医師に求められる臨床能力を修得するため、国家資格取得後の最初の研修として2年間研修を行い、医師として求められる知識・診断能力・手技さらにこれらに基づく判断力・社会性・自己研鑚を発展させる能力を養います。基本的な研修カリキュラムをもとに、個々の研修医の自由裁量をなるべく取り入れた独自性がある研修プログラムを作成しています。
初期臨床研修医募集はこちら専攻医プログラム
専攻医は、初期臨床研修を終えた後の専門医資格取得のためのプログラムに参加している医師のことです。当院では内科、整形外科、救急科において基幹プログラムを実施しています。当院のほか連携している他病院と密接に連携しながら、専門的な知識やスキルを磨き、次代を担うすぐれた医療人を育成します。
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