2月9日に埼玉東部消防組合加須消防署において「第32回 BANDO-ALSコース(ICLSコース)」が行われました。救命救急センターの福島医師がコースディレクターとして、当院の腎臓内科 梨本医師をはじめ看護師、臨床検査技師など様々な職種の職員がインストラクターや受講生として参加しました。
ICLSとは、「Immediate Cardiac Life Support」の頭文字を取った略語で、医療従事者のための蘇生トレーニングコースです。医師、看護師、救急救命士だけではなく、歯科医師、臨床検査技師、医学部学生など様々な医療従事者が受講できます。緊急性の高い病態のうち、特に「突然の心停止に対する最初の10分間の対応と適切なチーム蘇生」を習得することを目標としています。講義はほとんど行わず、実技実習を中心としたコースです。受講者は少人数のグループに分かれて実際に即したシミュレーション実習を繰り返し、約1日をかけて蘇生のために必要な技術や蘇生現場でのチーム医療を身につけます。参考:日本救急医学会・ICLS(https://www.icls-web.com/about/icls_about.html)
蘇生実習用人形を用いたシミュレーションやBLS(一次救命処置)、気管挿管を含めた気道管理、電気的除細動を含めたモニター管理など、さまざまなシナリオで取り組みました。ICLSの基礎知識の学びはもちろん、医師・看護師・臨床検査技師など多職種で実際にシミュレーションを行うことで、チームワーク・コミュニケーションの大切さを実感することができました。


福島医師
今回はICLSのコースディレクターとして参加しました。6月頃に毎年恒例となりつつある「日本救急医学会認定ICLS講習会」を当院で実施予定です。4月から新たに入職する初期研修医の先生方にもご参加いただきます。今回で得た学び・課題を活かし、患者さんに適切で迅速な救命対応を行える人材育成に注力してまいります。

福島医師
また、2月11日に獨協医科大学埼玉医療センターにて行われた「埼玉県東部地域外傷セミナーインストラクターコース(JPTEC)」にコース世話人として参加しました。当院がある加須市は、埼玉県東部地域メディカルコントロールに所属しています。東部エリアとの消防や他病院との意見交換や連携を図れる良い機会でもあります。ここでの学びを地域の救急医療にも活かせるよう取り組んでまいります。