8月6日に小児救急勉強会「SQO(すくおー)」を院内で開催しました。

小児救急勉強会「SQO(すくおー)」とは? 
医療従事者、行政職員、教職員、消防職員など小児の地域医療にかかわる方が参加する勉強会で、小児に関する症例検討会を通じて救急活動の検証を行い救急活動の質を向上させる/各疾患について理解を深めて知識・技術を身につけ、より良い救急医療を住民に提供する/SQO を通じて真の顔の見える関係を構築する/チーム医療を実践し、地域救急医療を充実させることを目的としています。2012年からはじまり、今回で23回目となります。

対面とWebのハイブリッド形式で実施し、病院関係や消防職員、幼稚園や保育園や学校の教職員など地域医療に関わる約400名の方に事前お申込みをいただきました。

まず、埼玉東部消防組合の救急救命士より4歳女児の心肺停止の事例で症例発表が行われた後、埼玉県立小児医療センター 小児救命救急センター長の植田医師より解説いただきました。本症例は、女児がベッドのマットレスの間に頭部のみが落ちしまっていたという日常でも起こりうるもので、ドクターカーにて埼玉県立小児医療センターへ搬送を行った事案です。植田医師からは、「就寝時の子どもの心肺停止は多くの事例がある。特に赤ちゃんの安全な睡眠のためのポイントを多くの方に知っていただきたい」とお話いただきました。その後、埼玉医科大学総合医療センターの救急救命士の安齋氏より自院の小児救命救急センターにおける特徴や実績の発表がありました。

症例発表以外にも、前回のSQOでテーマに挙げられた「こどもと家族の気持ちに寄り添う」ことを踏まえた救急救命士の取り組み、PBLS(小児・乳児の一次救命処置)の啓蒙の重要性など、小児救急における活発な意見交換が行われました。

今後も継続的に勉強会を実施し、SQOを通じて顔の見える関係性を構築するとともに、地域における小児救急医療の発展につなげてまいります。