けいれんとは
けいれん(痙攣)とは、全身や身体の一部に現れる、自分の意思とは無関係に起こる筋肉の収縮のことをいいます。
多くの場合は、数秒~数分間の短いけいれん発作が起こり、けいれんとともに身体の感覚異常や無反応(行動停止)、意識消失、錯乱などがみられることもあります。また、けいれん発作後には、頭痛や疲労感、意識の混濁、四肢の脱力感などが残ることがあります。
けいれん時の対処法
- 口の中に無理やり割り箸や指など入れたりせずよく観察してください
- けいれんしていた時間(意識が戻るまでの時間)
- どこがけいれんしているか。眼はどこを向いているか
- 左右差はあるのか
- 嘔吐している場合は吐物が喉につまらないよう横にしてあげましょう
- けいれんは大抵数分で止まります
- 10 分以上けいれんしているようなら 救急車をよぶ
- けいれんが治まったら、かかりつけを受診(夜などは当番医を受診)
ジアゼパム坐薬を使用しているにもかかわらず、24 時間以内に 2 回目の痙攣が起きた場合は、すぐにかかりつけを受診しましょう(夜間は当番医を受診しましょう)
- 10 分以上けいれんしているなら救急車をよぶ
- ジアゼパム坐薬がなければかかりつけを受診(夜間は当番医を受診)
- 指導されているジアゼパム坐薬があれば使用しする(夜間は意識が戻っていれば受診せず、翌朝かかりつけを受診)
ジアゼパム坐薬を使用しているにもかかわらず、24 時間以内に 2 回目の痙攣が起きた場合は、すぐにかかりつけを受診しましょう(夜間は当番医を受診しましょう)
ジアゼパム坐薬(ダイアップ)の予防投与
熱性けいれんを 2 回目以降起こしたお子さんはジアゼパム坐薬の予防投与を行います。
熱性けいれんは体温が急に上がる発熱初期に起こりやすいと言われています。
- 37.5℃前後の発熱に気づいたら1個目のジアゼパム坐薬を肛門に挿入します。
- さらに 38℃以上の発熱が持続する場合は 1 個目挿入から 8 時間後に 2 個目を挿入します。
- 2 回目以降挿入後はさらに発熱が持続しても原則としてそれ以上坐薬を使用する必要はありません。
発熱初期の挿入のタイミングさえ逸しなければほとんどの場合けいれんは予防できます。坐薬を使用した時間や体温を記録し受診時に提出してください。
解熱剤はどうすればよい?
体温が急に上がる時に熱性けいれんが起こりやすいため、できれば使用せず様子を見ます。どうしても使用する場合には、ジアゼパム坐薬を挿入してから30 分以上あけて使用します。同時に使用するとジアゼパムの効果が出ない事があります。