“DMAT(ディーマット)”とはDisaster Medical Assistance Team(災害派遣医療チーム)の頭文字をとった略称で、阪神・淡路大震災で初期医療体制が整っていなかったという反省から組織されました。
現在埼玉県には、災害拠点病院16病院に存在しています。さらにこの16病院の埼玉DMATは、県消防局・本部の機動救助隊、県防災航空隊と共に“埼玉SMART”(Special mobile assistance rescue team :埼玉県特別機動援助隊)に編成されており、県内で発生した自然災害や特殊災害の際に救助活動を行います。
DMATは、災害による「避けられた災害死」に対して専門的な訓練を受けた医療チームが可及的早期に被災地に入り、被災地域の医療需要を把握し、被災地における急性期の医療体制を確立します。そのうえで、現場での緊急治療や病院支援を行いつつ、被災地で発生した多くの傷病者を被災地外に搬送し、死亡者の減少や後遺症の軽減を目的に活動を行います。
当院のチームは、医師3名、看護師5名、業務調整員3名の11名(2017年12月現在)で、実際の活動の際には4~5名で活動を行います。2014年1月に兵庫県災害医療センターで隊員養成研修を受講、同月に埼玉県DMAT養成研修を修了し、当院における初めてのチームが誕生しました。
DMATの指定を受けてから1年足らずで2度の派遣待機要請の連絡をいただきました。いつ・どこで・どのような災害が生じるのかわからない状況の中で、「すべては被災者のために」と、この言葉を胸に秘め今後も活動を行っていきたいと思います。