済生会加須病院に通院中(または過去に通院・入院されたことのある)の 患者さんまたはご家族の方へ
-臨床研究に関する情報および臨床研究に対するご協力のお願い-
当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。
[研究課題名] 2021年に外科治療を施行された肺癌症例のデータベース研究
[研究機関] 済生会加須病院 呼吸器外科
[研究責任者] 呼吸器外科 副担当部長 宮野 裕
[研究の目的] 肺がんは肺に発生する悪性腫瘍で、喫煙や大気汚染がその発生に関与しています。肺がん患者数は増加傾向にあり、我が国では2014年には約11万3千人(男性77,617人、女性36,933人)が新たに診断されていると推定されています。一方、肺がんによる死亡者数も増加傾向にあり、2017年には約7万4千人(男性53,002人、女性36,933人)に達しています。
肺がんを確実に早く治療するには、早期発見と根治手術が最も確実な治療法とされており、全ての肺がん患者さんの約50%が手術を受けています。肺がんの病状によっては、手術前に放射線療法や化学療法またはその組み合わせ治療を受けたり、手術後に化学療法や放射線療法を受けたりする場合もあります。そして手術を受けた役半数の患者さんは、手術時に見つからなかった場所のがんが手術後に発見される事があり、さらに治療を要する場合もあります。
以上のように肺がんの手術治療を受ける患者さんは、病状や全身状態によって多彩な経過をたどることになります。肺がんの治療成績は年年向上していますが、患者数は未だ増加傾向にあるため、今後さらに新しい検査、手術技術や薬物など、診断や治療方法の開発が必要です。そのためにも、約7000人規模の全国的な他施設共同研究が必要と考えられます。
この研究を行う肺癌登録合同委員会は、日本呼吸器外科学会、日本肺癌学会、日本呼吸器学会、日本呼吸器内視鏡学会、日本胸部外科学会が共同で運営している組織で、5年ごとに我が国で肺がんの外科治療を受けた患者さんの情報を集め、治療状況を調査しています。このようなデータを調べることで、肺がん治療成績の向上に貢献するとともに、世界共通の評価基準を作ることに協力してきました。
今回は、2021年に手術を受けた患者さんの情報を集めて分析します。また、国際的なデータベースに協力し、肺がん診療の世界基準の構築に貢献いたします。
[研究の方法]
従来、肺がんの手術を受ける方は、ナショナルクリニカルデータベース(NCD)というシステムに手術情報、診療記録、臨床検査データ、診断用画像情報、病理組織情報を登録しています。それに加え、本研究では、術後経過中に観察された再発や手術以外の治療、健康状態などについても登録し、解析します。なお、本研究は、通常の臨床において診療記録に記載されている情報のみを用いて行う観察研究ですので、患者さんに本研究のために特別な検査や処置をお願いすることはありません。
[個人情報の取り扱い]
必要な情報のみを集計します。研究成果は今後の医学の発展に役立つように学会や学術雑誌で発表しますが、患者様を特定できる個人情報は利用しません。
*上記の研究にカルテ情報を利用することをご了解いただけない場合は、以下にご連絡ください。
[問い合わせ先]
千葉大学医学部附属病院・呼吸器外科
吉野一郎 鈴木秀海
連絡先:TEL:043-222-7171
FAX:043-226-7246